どちらが稼げる?開業or勤務

社会保険労務士,年収

社会保険労務士を志す方からよく質問されるのが、
「社会保険労務士として高年収を目指すなら、開業と勤務どちらがお勧めか?」
ということ。

この問いに関しては、正直「絶対にこちらの方が良い」という決まった言葉で答えるのが非常に難しいため、質問者が置かれている状況や性格などをしっかりヒヤリングした上で、適切な答えを提供するよう心がけています。

まずは、何のために社会保険労務士になるのか、考えてみましょう。

社労士志願者の中には、そもそも「会社の力に頼らず、独立開業して自分の力だけで仕事をしたい」という強い志を持っているケースが珍しくありません。
そういった方の場合、今の仕事で社労士資格を活かす余地がないわけですから、途中で勤務社労士に路線変更するといっても大変厳しい状況です。
最近では企業や事務所の士業求人は激減していますから、新たに所属先を探すのは困難ですし、新人として入るわけですから社会保険労務士で年収アップはそう簡単に望めないでしょう。
やはり初志貫徹し、ぜひ独立して頑張っていただきたいですね。

しかしながら、もしもあなたが今現在会社員で労務関係の実務に就いているならば、「勤務が良いのか、もしくは開業が良いのか」という選択肢でかなり悩まれることと思います。

そういったケースでは、まず社会保険労務士資格を取得したことで社内でのポジションがどう変わるかを考えてみましょう。
会社によってはそのまま勤務社会保険労務士として所属して年収アップが目指せますし、資格取得が会社の希望ではない場合には有資格者となっても今と何ら変わらないでしょう。
よって、後者のケースでは今の会社に見切りをつけ、社会保険労務士としての年収増を目指して開業してしまう道も考えなければなりません。

業界全体の傾向として、「勤務は結局ずっと勤務のまま」というのが一般的ですから、いずれ開業を目指すのであれば思い切ってなるべく早い段階で決断されるのが良いと思います。
勤務社労士としての経験が長ければ長いほど、「会社」や「事務所」という名の「安定」を捨てられなくなるものです。
「社会保険労務士で年収1,000万」などという高額プレイヤーは、必ず開業していることを忘れないで下さい。

また、所属する社労士会によっては、「勤務の場合には行政協力に参加できない」などという規定がある場合もあるので、注意が必要です。
行政協力は顧客獲得の大切なきっかけのひとつ。
いわば、社会保険労務士年収増のカギであるといっても過言ではありません。良き実務の場、良き勉強の場ですから、開業を目指すのであれば早期から携わっていくべき活動です。
勤務社労士は社会保険労務士としての年収がある程度保証されている反面、実務家としてのこうした制約があるケースもあります。

様々な要素を総合的に加味した上で、「自分は開業なのか勤務なのか」を早めに決断されるのが良いでしょう。